「モササウルスって恐竜なの?」「どれくらい大きかったの?」そんな疑問を持ったことはありませんか?
実はモササウルスは恐竜ではなく、海にすんでいた別の種類の爬虫類。でもその大きさや強さは、恐竜に負けないほど迫力満点です!
本記事では、モササウルスの名前の由来・生態・食べ物・大きさまで、親子で楽しく学べるようにやさしく解説します。読み終わるころには、モササウルスがもっと好きになるはず!
モササウルスは恐竜じゃない?|意外な仲間とは?
恐竜とモササウルスのちがい
モササウルスは、よく恐竜といっしょに紹介されますが、じつは恐竜ではありません。
恐竜は、地上を歩いて生活していた「陸の生きもの」です。足が体の真下についていて、まっすぐ立てるのが特徴です。
いっぽう、モササウルスは海にすんでいた泳ぐ爬虫類で、体のつくりもちがいます。
見た目は恐竜に似ているけれど、恐竜とは別の仲間なのです。
モササウルスは「モササウルス類」という絶滅した爬虫類
モササウルスは、「モササウルス類(るい)」とよばれる絶滅した海の爬虫類(はちゅうるい)の一種です。
「恐竜よりトカゲに近い生きもの」といったほうが正しいかもしれません。
海の中をすばやく泳ぎ、魚やイカなどを食べていた、どう猛なハンターでした。
見た目は恐竜っぽいけど実は〇〇の仲間?
モササウルスは、トカゲの遠い親せきとも言われています。
見た目は大きな恐竜のようで、映画などでは「海の恐竜」として登場することもありますが、実際はヘビやコモドドラゴンのような爬虫類に近いのです。
つまり、モササウルスは「恐竜っぽい見た目のトカゲの親せき」と言えるかもしれませんね。
モササウルスの名前の由来は?|“猛者”とは関係なし!
マース川(フランス、ベルギー、オランダ)の名前からつけられた
モササウルスという名前は、ラテン語で「マース川のトカゲ」という意味です。
「マース川(Maas)」は、ヨーロッパのオランダなどを流れる川の名前で、モササウルスの化石が最初に見つかった場所の近くにあります。
この化石を発見した科学者たちは、「マース川で見つかった大きなトカゲのような生きもの」ということで、
「モサ(Mosa)+サウルス(saurus=トカゲ)」=モササウルスと名づけたのです。
Maasはオランダ語です。フランスやベルギーでは、また別の表記をします。国によって表記がちうためMosaに統一したのでしょうか。
日本語の「猛者」との関係は偶然?
日本語では「モサ」と聞くと、「猛者(もさ)=強そうな人」を思い出す人も多いかもしれません。
たしかに、モササウルスはどう猛で強そうなイメージがありますし、「猛者サウルス」っぽく聞こえますよね。
でも実は、日本語の“猛者”とはまったく関係ありません。たまたま名前の響きが似ていただけなんです。
とはいえ、「モサ(猛者)」のように強かったのは、あながち間違いじゃないかもしれませんね!
実際にどう猛な性格だったと言われる理由
モササウルスは、白亜紀の海にすんでいたトップクラスのハンターです。
- 強いアゴと、するどい歯
- 長い体としなやかな尾びれでスピードも抜群
- 小さな恐竜や魚、アンモナイトまで丸のみ!
こうした特徴から、研究者たちは「かなりどう猛だった」と考えています。
モササウルスのくらし|海のハンターとしての生態

生息場所は浅い海だった
モササウルスは、白亜紀(はくあき)後期に生息していました。深い海ではなく、太陽の光がとどくような浅い海がモササウルスのなわばりでした。海の中をスイスイ泳ぎながら、エサをさがしていたんですね。
どんな生き物を食べていたの?
モササウルスは、肉食のハンターでした。食べていたものは…
- 魚(さかな)
- アンモナイト
- 小さな恐竜や海の爬虫類
- なんと翼竜までも!
とにかく、口に入るものはなんでも食べていたようです。
モササウルスには、ギザギザの歯が何本も生えていて、すべらないように獲物をしっかりキャッチできるつくりになっていました。一度かみつかれたら、もうにげられなかったかもしれません。
白亜紀後期、海の支配者だった!
モササウルスは、白亜紀の最後の時代(約7,000万年前)に生きていた海の生きものです。
当時の海では、サメや他の海生爬虫類(かいせい・はちゅうるい)もたくさんいましたが、モササウルスはその中でもトップクラスの強さをほこっていました。
まさに「海の支配者」といえる存在だったのです。
モササウルスの大きさはどれくらい?|体長と体重にびっくり!

体長は最大17メートル以上!
モササウルスの体長(頭からしっぽの先まで)は、およそ10〜17メートルと考えられています。
見つかった化石によって長さはちがいますが、最大で17メートルをこえる個体もいたという説もあります。
これは、当時の海にいたモササウルス類の中でも最大級のサイズです
体重は40トン
体重ははっきりとはわかっていませんが、研究によると約40トンと考えられています。体が大きくて筋肉もしっかりついていたので、とても重かったようですね。
大きさを身近なものと比べてみよう(バス、くじらなど)
数字だけではイメージしにくいので、身近なものとくらべてみましょう。
比べるもの | 長さ | モササウルスとの比較 |
---|---|---|
スクールバス | 約10m | 小さいモササウルスと同じくらい |
路線バス | 約12m | 中くらいのモササウルスと同じくらい |
ジュウシマツクジラ | 約16m | 最大級モササウルスと同じくらい |
プール(25m) | 25m | プールの3分の2くらいの長さ |
バスやくじらと同じくらいの大きさと聞くと、その迫力がよくわかりますね!
しかもそれが海の中をすばやく泳ぐハンターだったなんて、すごいと思いませんか?
まとめ|恐竜じゃないけど大人気!モササウルスの魅力
海を支配した巨大な爬虫類
モササウルスは、恐竜ではなくモササウルス類という海の爬虫類です。
でもその姿やくらしぶりは、地上の恐竜たちに負けないほど迫力満点!
白亜紀の海では、強いアゴ・するどい歯・すばやい泳ぎで、他の生き物をしのぐ「海の支配者」として君臨していました。
恐竜と並ぶ人気者、その正体を知ろう!
モササウルスは恐竜ではないけれど、見た目・大きさ・強さ・ロマンのすべてをそなえた大人気の古代生物です。
しかも「トカゲの仲間」だったなんて、ちょっと意外ですよね?
図鑑や博物館、映画などを通して、恐竜たちといっしょにモササウルスの世界にもふれてみてください。
「恐竜じゃないけどすごい!」という新しい発見があるはずです。